みなさんこんにちは。RaiseLabの近藤です。
今日は前回に引き続き、Tシャツのお話をしたいと思います。
前回はTシャツの生地についてお話させて頂きましたので、今回はその生地を裁断・縫製して形にする行程をお話したいと思います。
「たかがTシャツ、されどTシャツ」といってTシャツほど縫製技術の差が製品に出る商品はないと言われております。
ではTシャツが出来るまでの工程を細かくご紹介致します。
まずは【裁断】です。
生地の裁断は、近年オートメーション化が進んできております。
私達が商品を作るときは、パタンナーによって型紙を作成致します。
このパターンは工業用パターンといってCADで作図するのが一般的です。
そのCADデータを基に、CAMという自動裁断機にデータを取り込み、自動で生地を裁断していきます。この工程は今まで人が行ってきていた作業ですが、機械のスピードに勝てなくなってきています。ただ熟練の裁断師さんは生地の状態、その日の湿度などをみて、型紙よりも少し大きく切ったりする事があります。それは、裁断した後に生地が縮んだりする事があるからです。CAMではそういう事は出来ません。CADデータのまま裁断するので、データの段階でサイズを決めておく必要があるのです。まだまだ一長一短ではあるということですね。
次に【縫製】です。
Tシャツは縫製物の中でも最も簡単に縫製できるアイテムの一つです。
工業用ミシンが少しでも踏める方であれば、少しの練習ですぐに形にする事は出来ます。しかし、形になっているだけで着心地や型崩れの度合いなどは全然変わってきます。
例えば、【運針(うんしん)】1インチ間に何回針が落ちるかの針数す指しますが、しっかり作られている物は12針以上、高級品などは16針以上あったりもします。
逆に大量生産品の中には9針ぐらいのものが多かったり、時には6針以下なんでものもあります。運針を少なくすると、ミシンが生地を運ぶスピードが格段に速くなります。12針と6針では、6針の方が倍のスピードで生地を運んでくれるのです。当然1着にかかる時間も変わってきますが、製品の痛みやすさも早くなってきます。Tシャツの洗った後の縫い代の収まりも、もちろん運針が細かい方が整いやすく綺麗です。
ただ、昔のヴィンテージの感じを出すために、わざと運針を粗くして、その当時の雰囲気を出しているブランドもあります。特にジーンズなどでは結構多いです。
その次はTシャツの命とも言えるネックです。
Tシャツの首回りの縫製は大きく2種類あります。
1つは【バインダータイプ】もうひとつは【切り替えタイプです】
図の様なTシャツを1枚でもお持ちなのではないでしょうか。
どちらが良いというわけではありませんが、私はバインダータイプが好きです。
一般的な量産型ストックTシャツは切り替えタイプがほとんどで、バインダータイプを見かけたことがないので、少し特別な感じがして好きです。
どちらのタイプも、縫製技術が必要で丸い付けを自然と出来なければ、選択後にNIKEのマークのように歪んでしまうことがあります。
普段みなさんが当たり前に着ているTシャツにも様々なうんちくがあり、それを知ると、タンスを開けて、Tシャツをチェックしてみたくなりませんか?
「たかがTシャツ、されどTシャツ」
RaiseLabでは品質の高い物作りを心がけております。
「完全オリジナルのTシャツを作りたい」「Tシャツの上がりが良くなくて困っている」などございましたらお気軽にお問い合わせ下さい。
次回はTシャツの形の違いについてお話したいと思います。
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